年間第30主日。使徒パウロの2テモテの教会への手紙4章。「わたしは戦いを立派に戦い抜き、決められた道を走りとおし、信仰を守り抜きました。今や、義の栄冠を受けるばかりです」
今日は、このパウロの確信に満ちた言葉を選びました。第一朗読も福音も分かち合いたいテーマでいっぱいでした。でも、やはりパウロ会で歩む私は、大切なパウロのことばを選びました。今日のこのパウロのことばはわたしの目標です。
と言ってもまだまだ到達しえない目標です。生涯かけても難しいです。このことばのように、生涯を生きて、神さまの前に立つときに、このようなことばを胸を張っていうことができたら、どんなに素晴らしいことでしょうか。このパウロのように生きられるひとはほとんどいないと思います。でも、みなさん、心配しないでくださいね。このことばのあとに続くパウロのことばに、「わたしだけでなく、主が来られるのをひたすら待ちのぞむ人には、『だれにでも』授けてくださいます」と。そうです。弱さのなかに、罪に倒れ、転びながらも、「主が来られるをひたすら待ちのぞむこと」が大切なのです。一生懸命生きた自分の生涯すべてを神さまの御前に差し出すことです。慈しみ深い神さまは、必ずわたしたちひとりひとりを包み、天の国に招き入れてくださいます。そのために、わたしたちに「謙遜の心」が必要です。自分の弱さ、小ささを知り、そのすべてをもって、神さまに従って生きることが大切です。福音では、「神さま、罪びとのわたしを憐れんでください」と叫ぶ徴税人の姿が語られます。パウロは、自分の弱さを知り、神さまにすべてを捧げて生きたことで栄光をも受けたのです。わたしたちひとりひとりにも神さまは栄光を用意してくださっています。それを目指して、天国への道を生涯をかけて歩んでいきたいですね。